リスティングで『動的』と上手く寄り添い、広告効果の向上を図れているか？

はじめに

近年、多くのテクノロジーの発展により、リスティング広告においても実に多くの機能が実装されている。以前では想像すらされていなかったような、より効率的に広告の成果を追及していける方法が提供されている。そんな方法の一つが動的検索広告であるが、リスティング広告における『動的』と上手く寄り添い広告効果の向上を計れているだろうか。普段の生活から『動的』という言葉を使用する人は少ないと予想される。そこでまずは、リスティン広告において度々使用される『動的』という言葉の意味から一緒に考えてみたいと思う。『動的』は英語でdynamic（ダイナミック）と同義であり、状態や状況、時間によって変化するさまを表す言葉だ。リスティング広告で言うと、アカウントの状態や構成がその環境や状況に応じて変化、もしくはそうした状況の変化に応じて変更可能な柔軟性を持つことを指すだろう。

そもそも動的検索広告のメリットとは何か？

リスティング広告を配信したい場合、基本的にはアカウントにキーワードを登録する必要がある。そして登録したキーワードがユーザーの検索クエリに反応し、オークションへ参加、結果として広告が配信されるのである。ある意味で、こうして事前に登録したキーワードは静的（スタティック）である。静的とは動的の対義語で、あらかじめ与えられた状態などが変化しないこと、または状況に関係なく一定の内容が維持されることを意味する。すなわち、静的と動的の語義と同様に、『登録キーワードによる検索広告』と『動的検索広告』はお互いを補い合う関係にあるのだ。ここで動的検索広告のメリットを改めて考えてみよう。動的検索広告はLPのURLを指定することで、そのウェブサイトからカテゴリを生成し、広告文のタイトル（説明文については自身で作成する必要あり）は動的に作成される。そのため、広告主にとっては手間を掛けずに自社のウェブサイトに関連するユーザーに広告を配信することができ、利便性が高いのである。

ユーザーの検索クエリのトレンド

リスティング広告を考える際に、こうした相補的な関係がなぜ今必要となっているのだろうか。その理由として、大きく3点挙げられる。まずはユーザーの検索クエリの半数以上が3語より多い構成となっており、ユーザーのウェブリテラシーが日々高まってきている。また、過去に検索されたことの無い、全く新しい検索クエリの割合も益々増えてきており、事前に登録していたキーワード（特にマッチタイプが限定的なもの）だとそういった変化に対応しきれないのである。つまり、確度の高いユーザーに対して広告を配信する機会を損失している可能性があるともいえる状況なのだ。そして、最後は出来る限り取りこぼしの無いようにキーワードの登録を行っていても、入札キーワードと完全に一致しない検索語句の割合が7割程度あるというデータも出ている。

だからこそ現在、動的検索広告が重要性を増している

ユーザーの検索リスティング広告を出稿する広告主にとって重要なのは、上述したような環境の変化を適切に捉え、それに対して的確なリアクションをとれているかどうかである。そこで今回のコラムでは、重要なユーザーに対してしっかりと広告を配信するためにも、元々登録してある『静的』なキーワードでフォロー出来ない範囲を拾うためにも『動的』検索広告を設置することで網羅的に広告配信を行う重要性について述べた。皆さんもご存知通り、リスティング広告に限らず、ウェブ広告業界は非常に移り変わりが激しく、環境の変化に伴う広告効果の変動は大きい。こうした状況においても成果を出し続けられよう、ぜひとも本質的な考え方を身に付けたい。リンクルは、運用特化型広告代理店として、運用上の根本的なロジックや仕様の変更、環境の変化にも常にアンテナを張り巡らせ、それに応じた最適な解決方法を模索し続けることを日々心がけている。些細な事でも、何か疑問や興味関心を持たれた方は下記より、リンクルまでお問い合わせください。